ごあいさつ

ドライバー/介護福祉士 土方 進一
○事業をはじめたきっかけ
前職は農業協同組合に20年間勤務していました。
数年前の冬に福島県までバスで1泊2日の農業視察を行うことになり、歩行が1人では殆ど困難になっていたAさん(男性、当時84歳:要介護2)が一緒に行きたいと申し出られました。仲間は快く同行を受け入れました。
関東地方は快晴でしたが、北上するにしたがって雪が降り始め、ついに那須を過ぎたころ東北道は通行止めとなり、4時間にわたり大渋滞となりました。当然トイレで騒ぐ羽目に…。予めAさん宅の若奥様からはトイレ間隔が近いことを伺っていました。私はAさんのために、家から10年前に買ってそのままであった携帯トイレを2個持って行き、2回まではこれを使用することで無事に難を逃れましたが、3回目以降は仕方なくビニール袋で対応することになりました。前後の席であったので「土方さん、情けないよご免な、でもいい思い出になるよ 有り難う」と涙声でお礼を頂きました。この時、Aさんが今でいう安楽な旅をして頂くために、介助を2日間、如何に全うするかを考えました。そして、この件から自分の心の中でずっと『加齢と健康、そして移動についての問題』が放っておけなくなりました。
これが私の新たな道への進むきっかけとなった出来事です。周りでお世話になった方もいつの間にか皆高齢者になっていました。近頃「あの人もこの人も病気で倒れたそうだよ」と耳にすることも多くなってきました。「老後の生活は何と寂しいことか! 高齢者社会を考え支えたい」と一大決心を試みました。
「万人はひとりのために、ひとりは万人のために」という協同精神の言葉があります。お世話になった方々や同僚に「介護の学校へ行き直して、人生を変える」と発表した時に「やっと、こういう人が出て来たか」と言われました。何か背中に重たいものを感じました。Aさんにも「土方さんに世話になることを楽しみに待っているよ」と言われ、これら「期待に真に頑張れねば」とこの時心に誓いました。
そして、40歳を過ぎてから2年間に渡り介護福祉士科の専門学校へ通い、現在に至っております。
○今後の介護タクシー事業について
東京都の人口が1,280万人、神奈川県の人口が890万人(内、川崎市の人口が137万人)と、東京都の人口の9分の1、日本の人口の100分の1が我が街・川崎市でありますが、介護タクシーの数を東京都と比べると俄然少ない台数です。神奈川県全体を見ても同じことが言えます。人口比率で非常に多い団塊の世代の方が高齢者の仲間入りをしょうとしています。介護予防が叫ばれている昨今ですが、疾病者の増加もほぼ比例して来ることは間違いないと思われます。この方達が移動困難者とならぬよう、私どもが少しでもお役に立てればと思っております。
